発達障害の上司の特徴とうまくいく接し方・付き合い方
2017/11/01
発達障害は10人に1人はいるとされており、稀なケースではないことが分かってきました。
10人に1人ということは、100人の会社だったら10人は、何らかの発達障害者がいるという割合になります。
それが上司になることもあり、上司が発達障害の場合は、仕事がやりにくく、大変なことが少なくありません。
僕もADHDですが、上司も発達障害で、いろいろと困ることは多いです。
今回は、発達障害の上司の特徴、うまい接し方についてご紹介します。
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発達障害の上司の特徴
・事務的に冷静ではなく、感情的に話をする
・問題がおきるとすぐパニックになる。
・部下のミスを責め立てて、解決しようとしない
・たいていの場合、能力ではなく年功序列で上司の役職になっている
・部下の話を聞いても要領をえない
・丁寧にはなしても間違った風に解釈する
・衝動的に動いてミスをしたり、非効率だったりする
・思い付きで目標をたてて、現実にそぐわない
・報告したことを完璧に忘れていることがある
・仕事に支障がでる嘘をつくことがある
・現実的でない提案をする
・自分の非を認めない
・部下への配慮、思いやりに欠ける
・ストレスを感じていると辛くあたってくる
・会話のキャッチボールが下手で、うまく伝わらず何度も同じ話をしなければならない
・ストレスがあると物にあたり、ドンと大きな音をたてる
・書類やゴミが机に散乱していて汚い
アスペルガーの上司
僕はADHDの発達障害ですが、同じ匂いがするな~という上司が一人います。
45歳の男性ですが、アスペルガーではないかなと思っています。
周りの同僚はやりにくそうにしていますが、ADHDとアスペルガーは相性がいい場合があり、僕は上司とうまくいっているほうだと思います。
会社は「ほうれんそう」とよく言いますが、報告をしたのにその報告を誤解して取られてしまう、ということがよくあります。
「えっ、それはどういうことなの?どうなっているの?」と、報告をしているのに慌てたり、何か大変なことがおきるのではないかとプチパニックになるんですね。
だから言葉をかえて詳細を伝えても、「どうしてそうなったの?どこが悪いの?」と、ループ状態になったりします。
発達障害は話の理解が遅い、間違って理解するという特徴がありますが、パニックを起こしているとこの症状も酷くなります。
上司が発達障害だと、なかなか面倒ですが、「だからそういうことですから」と会話を切り上げるわけにもいないので、部下は大変ですよね。
発達障害の上司とのうまい付き合い方、接し方
あいまいな表現をしない
「納期が予定より少し遅れそうです」と発達障害の上司に伝える場合も、発達障害はあいまいな表現が理解できません。
「納期が3日間遅れます。21日の午前中には仕上がります」と、はっきり確実に表現をしましょう。
これで混乱することが減るはずです。
冗談や比喩表現も混乱をまねくだけなので、ストレートな言い方を心掛けましょう。
絵に描いて説明する
発達障害は視覚にうったえるのがもっとも効果的な表現方法です。
コピー紙を一枚もっていって、文字や絵を描きながら、「AがBになるので、これはCになります」と、言いながら紙に書いて伝えましょう。
言葉で話すよりも、ぐっと分かりやすいです。
この方法は、東大でも使われており、東大では授業の内容を文字に書き起こす「書き起こし文化」なるものがあります。
関連
「東大の4人に1人は自閉症!発達障害に多い高学歴の理由と挫折」
どの発達障害なのか種類を知る
発達障害には、おもに3つの種類があります。
・ASD 自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群
・ADHD 注意欠如多動性障害
・LD 学習障害
上司がどの発達障害なのか特徴がわかったほうが、接し方のコツもわかります。
「5分でできる!大人版の発達障害チェックリスト。専門病院の探し方まで」で、チェックしてみましょう。
傷ついたらはっきり言う
アスペルガーやADHDは、人の気持ちがまるっきり分からないので、平気で悪意なく失礼なことを言ってしまいます。
ちょっと太っただけで、「太ったねー豚に似てきたよ」なんてことを、女性社員にもさらっと言ってしまうんですね。
そしてそこは、はっきりと「今の太ったという言葉と、豚という言葉は心外です。もう言わないでください」言いましょう。
本当におかしいんですが、言った本人は失礼だったとか、相手が傷ついたとか分かっていません。
言ってもらえたら「あっ、いまのは悪かったんだ」と反省できます。
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仕事の優先順位をあらかじめ考えておく
残念ですが、発達障害の上司に、ふつうの上司のようなきめ細かい対応は望めません。
たとえば、「AとBとCはどの仕事から優先したほうがいいでしょうか?」と聞いても、発達障害は優先順位を決めるのが苦手です。
そのため、なにを先にすればいいのかがわからず、そのようなことを聞かれても困ってしまいます。
そのため、「Cが納期が早いので、Cからして、終わり次第ABの順でどうでしょうか?」と、答えをあらかじめ考えておきましょう。
聞いて提案して承諾をもらうという形なら、波風がたちません。
ご飯を食べに行ってみよう
これはおすすめな方法ですが、じつは発達障害って対人関係で悪い部分もありますが、よいところもたくさんあるんです。
上司として知り合わなければ、友達になれるくらい、楽しい人かもしれません。
仕事抜きでご飯を食べながら話してみると、「この人本当に変わっているけど、これが素で悪気がまったくないんだな」と面白く見えてきます。
発達障害をよく知るためにみてほしいのが、海外ドラマの「THE BRIDGE」です。
この主人公サーガが発達障害で、毎回「えっ?」と思うようなことを言うんですが、これは本当に悪気がありません。
ドラマを通してみると、発達障害が可愛く思えてくるかもしれません。
発達障害だと自覚してもらう
上司と仲良くなれて、ある程度いろいろな話ができる場合は、発達障害の本を読んでもらうこともおすすめします。
僕は自分が発達障害なので、その悩みをいろいろ相談しているうちに、上司から「じつはおれもアスペルガーなのかもって思うことが節々あるんだよね、どう思う?」と聞かれました。
そこで、そうかもしれないけれど、僕では判断できないから、気になるなら病院に行ってみるといいですよ、とすすめました。
そして僕の愛読書である、この本を渡してみました。
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に働くための本
週末に必ず読み返すようにしている本ですが、仕事への取り組み方が変わります。
上司もこの本は気に入ってくれたようで、以前よりは仕事がしやすくなりました。
このように、自分が発達障害だと自覚してくれるとやりやすくなります。
どうしても困ったとき
発達障害の上司がもうどうしようもない人の場合、さらに上の上司に相談するしかありません。
僕の同僚に、上司とのソリがあまりもあわず、ノイローゼになって辞めてしまった人がいました。
上司もその人とは相性が悪いようで、発達障害に相性が悪い人というのはいます。
上記の接し方を試してみて、うまくいかないようなら、他の上司に相談するしかありません。
部下のみんなが困っているなら、上司が配置転換されるかもしれませんし、自分が部署移動してもいいです。
とにかく、あまりにも困難なばあいは、なにかアクションを起こしてみることです。
できれば、一人ではなく複数人でいって、みんな困っていることを訴えれば、上の人も考えてくれるかもしれません。
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