中学生でおきる発達障害の特徴。塾のサポートや接し方について
発達障害は中学生から悩みが深くなり、不登校に発展するケースが数多くあります。
不登校児を調べると、その3割が発達障害であるというデータもあります。
今回は、中学生の発達障害の特徴と、接し方、塾、不登校についてをご紹介します。
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中学生から見られる発達障害の特徴
中学生から見られるようになる症状をまとめました。
小学生~高校生にまでみられる発達障害の特徴チェックは、「5分でできる子どもの発達障害の種類がわかるチェックテスト」をご覧ください。
・英語が読めない。アルファベットが理解できない
・忘れ物が多くなる(小学校と違って親が管理しないため増える傾向にある)
・反抗期がない、遅い(発達障害は成長がゆっくりなため)
・てんかんを発症するようになった
・部活を辞めて、転々としてしまう
発達障害の中学生への接し方
発達障害だと分かっている場合は、子どもの特徴にあわせた接し方がなにより重要になります。
発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ (健康ライブラリー)
発達障害へのこどもの接し方は、この本が参考になります。
育児本ですが、中学生にも通じる普遍的な内容です。
発達障害のこどもは、どうしても成長がおそいので、中学生になっても、気持ちが小学生のようだと幼く感じる親が多いです。
そのため、しっかりさせようと怒ったり、自立を促そうとする行動を親はとりますが、かえって逆効果になります。
中学生でも、そのこの成長にあわせた、包み込むようにフォローする接し方が、発達障害のこどもにはなにより大事です。
まだグレーゾーンな場合
この段階で、まだ発達障害だと病院で診断されていないグレーゾーンな場合、しっかり診断するか、しないかという選択があります。
ぼく個人的には、はやめに診断することをおすすめします。
ぼく自身ADHDとLDですが、ぼくの学生時代はまだ発達障害がほとんど認知されていなかったので、診断されたのは大人になってからでした。
もっとはやく自分が何なのかが分かっていればできたことはたくさんあると思っています。
学習のしかたをLD専用にかえたり、ADHDの特性をしって中学生のころから訓練できていれば、仕事ももっと楽にできたと思っています
そのため、事実をつきつけるのは大変なことかもしれませんが、向き合う努力はするべきたと思います。
それが子どものためになり、家族のためにもなります。
発達障害の中学生の塾
発達障害の中学生のばあい、その症状の度合いによりますが、塾での勉強は難しいことがあります。
ADHDのばあいは、塾の授業に集中するのが困難で身が入らない。
LDのばあいは、知的障害はありませんが、文字が読めなかったり、数字の意味が理解できなかったりします。
塾は学校よりも高度な授業をする場で、おもにテストと高校受験対策のハイレベルな内容を教えます。
そのため、学校で基本的な基礎の勉強ができていないという場合は、学校より厳しい塾に入っても結果はでません。
塾はできない子は置いてけぼりで、淡々と授業が進んでいくためです。
発達障害専用のコースがおすすめ
では発達障害の中学生の塾はどうすればいいかというと、
・発達障害専用のコースがある塾を選ぶ
・家庭教師にする
・発達障害支援センターなどで勉強の支援を受ける
このような選択肢があります。
塾のなかにも、発達障害のこどもに教えることに特化したサービスがある塾があります。
文章読解ができない、最後まで授業に集中できないなど、個別の悩みに応じて指導してもらうことができます。
発達障害支援センターでは、発達障害の専門家が学習塾を開いてくれているところがあります。
詳しい情報は、市町村の発達障害支援センターに問い合わせてみましょう。
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発達障害の中学生の不登校のわりあい
中学生になると、小学生のころと比べて自分が周りとは違うことに気が付き、また周りも思春期に入り、多感な時期となります。
発達障害のこどもが不登校になるのは、その思春期のなんにでも敏感に反応する、中学校の時期が多いとされています。
2011年の文部科学省の不登校児の調査によると、「不登校児の3割に発達障害があるとされる」という結果になりました。
詳しい内訳をみると、LD学習障害は50%、ADHD注意欠陥・多動性障害は40%、ASD高機能自閉症は18%のわりあいで、不登校になっているというデータがあります。
これは驚くべき結果で、高いわりあいで、発達障害と不登校は密接に絡み合っていることが分かりました。
LDが不登校の割合が高い
発達障害のなかでも、LD学習障害の不登校の割合が約半分と高いですが、これには理由があります。
LDは知的障害がなく、逆にふつうより知能指数が高いこどものほうが多く、自分のことがよくわかり、他人にどう見られているかもよく分かります。
そのため、「自分はおかしい、周りから白い目で見られている」と強く感じてしまい、不登校という結果になってしまうことが多いようです。
ADHDとASDは、周りの空気が読めないという特徴があるため、逆に鈍感力がはたらき、LDより不登校の割合が低くなっています。
不登校自体はOKだと思う
「発達障害と不登校には根深い関連がある!学校に行くべきか?について」のページでも書きましたが、ぼくは不登校自体はOKなものだと思います。
発達障害は自分でもどうしようもない問題で、それが中学校でネックになっているなら無理して行くことはないんです。
でも、中学生という吸収力が高く、感受性の強い時期には、何かをしたり、誰かに会うべきだと思っています。
上記ページにぼくが考える発達障害の不登校問題については書いているので、興味がある方はごらんください。
中学時代は発達障害の悩みがうんと深くなる
ぼくは中学生のとき、まだ自分がADHDだともLDだとも分かっていませんでした。
だから、なんで自分は周りと違うんだろう、頑張っているのに浮いてしまう、授業についていけないと悩んでいました。
その悩みというのも、小学生のころと比べると、突然10倍になるくらい悩みの量が増えるんです。
それは、周りが中学生になり、制服が変わり、身長が伸び始めて、急に大人びた態度をとるようになったからだと思います。
周りと比べてしまうんですよね。周りと同じように成長できない幼い自分を。
それが自分でも薄々感じているので、とても辛く、中学時代はずっと悩んでいました。
親にしてほしいこと
親にしてほしいことがあります。
それは、子どもの話をよく聞いて、否定せずに、自分のことのように考えてくれることです。
「黒板の文字がふわふわしていて見えずらい」というなら、LDのことを勉強して、どうすればいいのか、どの学校へ行けば支援を受けれるかを考えて下さい。
「授業にどうしても集中できない」とADHDっぽい悩みなら、発達障害はあるのか診察して、そのこにあった勉強のさせ方を自ら考えてください。
いまでこそぼくは自分が思っていることを言えますが、中学生のときは、いっぱいいっぱいで無理です。
親が積極的にこどもに寄り添ってあげることで、本当の悩みを打ち明けて、親にしてほしいことがあるはずです。
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