発達障害の誤診はよくあること。誤診されたらどうするか?防ぐための方法
発達障害の検査では、誤診はよくあることです。
それにはいくつか理由がありますが、たいていの場合は医者の知識不足、専門外という理由です。
僕も誤診を受けたことがあり、発達障害であるのに、ないと診断されそうになったことがありました。
今回は、発達障害の誤診について、どうして起こるのか、誤診されたらどうするか、誤診を防ぐための方法をご紹介します。
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発達障害であるという誤診はよくある
医療の世界で誤診なんてっと思うかもしれませんが、発達障害に関しての診療は、誤診は少ないケースではありません。
こどものころ発達障害であると診断され、おかしいと思い大人になって再度検査したところ、誤診だったということはまあまあの確率で存在します。
誤診がよく起きてしまうのは、理由があります。
・専門の医師が少なく、医者が知識不足
・医者の中に、安易に判断を下す人がいる
・発達障害はもともとの定義があいまいで、誤診しやすい
・近年は少し元気過ぎるこどもでも発達障害の受信が増え、母体が増えた
発達障害を診ている病院は少ない
多くの場合、誤診がおきる原因は医者側の知識不足からおこります。
発達障害を専門に診ている医療機関は日本ではまだまだ少なく、ほとんどの病院は発達障害の検査の基準にただ当てはめて診断することしかできません。
とくに、大人の発達障害は診ている病院が少なく、ほとんどの病院からはこのような返答がかえってきます。
・こどもの発達障害は診ていますが、大人の発達障害は診療外です。
・診断を受けられてもいいですが、診断書が出せない場合があります。
・発達障害の検査をすることはできます。
このような、あいまいな解答の病院が多く、その背景には、大人の発達障害は専門外であるということが伺えます。
専門の医者が少ないため、検査をするにしてもWAIS-3などの基準に当てはまるかだけをチェックして、問診はほとんど意味をなしません。
専門のお医者さんの場合は、むしろ問診がメインになり、日々の症状を聞いて発達障害かどうかを判定します。
発達障害だと誤診されてしまうと起こるデメリット
運悪く発達障害ではないのに、発達障害だと誤診されてしまうと大変です。
とくにこどものころ誤診されたならば、その後の人生を大きく狂わせられるような事故が起きてしまいます。
・必要のない薬を飲まなければならない
・薬の副作用で太ったり、湿疹ができたり、吐き気や頭痛に悩まされる
・「自分は発達障害だから」と、頑張ることを諦めてしまう
・一般の学校ではなく、擁護支援学校を選択する道も出てくる
・進路の幅が狭まる恐れがあるため、ほんらい受けられる教育が受けられない
・恋愛や結婚に不利益に働く場合がある
このような問題が生じます。
じっさいに、僕が通っている「発達障害の会」では、誤診された人がいました。
中学生のころアスペルガー症候群だと診断され、大人になり結婚を考える人がいて、その人にアスペルガーであると打ち明けたそうです。
ちょうどその時期、カサンドラ症候群が取り出されていたころだったので、彼女はそれに危惧して、彼はフラれてしまったそうです。
それでも何かおかしいと感じ、また検査を受けたところ、アスペルガーも他の発達障害の疑いもないと診断されました。
中学生のころいじめにあっていて精神的におかしかったことでうつ病を発症し、それで発達障害と誤診されたのかもしれないと語っていました。
誤診をさけるために
誤診をさけるためには、発達障害には誤診はつきものということを知っておく必要があります。
とくにこどものころは誤診が起こりやすいので、何かおかしいと感じたらセカンドオピニオンを受ける。
飛行機で行かなくてはいけないほど遠くに専門機関があったとしても、専門の病院で検査を受けるなどの対策が必要です。
じっさい僕は、住んでいる街に専門機関がなかったので、旅行がてら東京にまで行って専門のお医者さんから診断をもらいました。
また、発達障害のチェックでも、自分でやる場合は公平性が取れない場合があります。
そのため、友達や家族の第三者の目線でチェックしてもらうといいでしょう。
例えば、発達障害はジェスチャーが少なく言葉が伝わりにくいというチェックがありますが、自分はジェスチャーは少ないと思うか?などをチェックしてもらいます。
もう1つ、発達障害はまだ分かっていないことが多く、早めの療育や環境によっては症状がかなり緩和されて、ほとんど完治に近い状態にまで治ることがあります。
そのため、こどものころ発達障害と診断されても、大人になってからも発達障害であるとは限りません。
そのため、大人になってから一度専門機関で検査を受けたほうがいいです。
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発達障害ではないと誤診されるケース
上記の、「発達障害でないのに発達障害であると誤診されるケース」とは逆の、「発達障害なのに、そうではないと誤診されるケース」です。
発達障害じゃなかったならよかったじゃない、と思われるかもしれませんが、じつはこれはこれで問題があります。
発達障害であったにしても、なかったにしても、誤診というのはどちらのケースでもデメリットしかありません。
発達障害であるのにそうではないと誤診された場合、以下のような問題が生じます。
・定型発達者ということになる
・いままで困っていたこと、できなかったことは全て自分のせいになる
・できないことは全て努力不足で、自分の怠慢のせいになる
・そのため努力して改善できるはずだとされる
・周りからだめなやつと認定されてしまう
・すべては自分のせいだと自信を失い、うつ病になったり、何もやる気がなくなる
・本来受けられるはずの障害者手帳や障害雇用などの支援が受けられなくなる
このような大きなデメリットが生じます。
とくに、通常ではありえないような仕事の簡単なミスを連発するなど、自分でもおかしいと思うことが、すべて自分の怠慢のせいだと確定されるわけです。
発達障害という障害のせいでありたかった、というのが本当のところです。
それが誤診されてしまえば、永久にさまようことになり、自分を責めてしまうことになります。
大人で初めて診断する場合は誤診が多い
とくに大人になってから初めて発達障害の診断を受けるときがもっとも誤診が起こりやすいです。
専門の医療機関でない場合、たいていの場合、本当は発達障害であったとしても「発達障害ではない」という診断が下される場合があります。
大人になってから発覚する発達障害は軽度の場合が多く、専門の知識を持った医者ではないと判断がしにくいことが背景にあります。
また、大人を発達障害だと安易に認定することができないという医者もいるため、難しい問題です。
そのため、発達障害ではないと診断されても、やはりどこかおかしいと感じる場合は、セカンドオピニオンをおすすめします。
誤診されそうになった
僕はわざわざ飛行機に乗って東京の専門機関に診断しに行きましたが、それには理由があります。
まず地元の病院で検査を受けたのですが、先生があいまいな答えを出したからです。
「発達障害の可能性があるともないとも言い切れない状態です。申し訳ないのですが、専門医ではないので、はっきりした診断は出しかねます。
お望みならば専門の医療機関を紹介しますので、そこを受診されてはどうでしょうか」
と、お医者さん側からいってきたんですね。
そう正直に言ってくれるお医者さんだからよかったですけど、これが本当はよく分かっていないのに「発達障害ではない」と診断されたら、たまったものではありませんよね。
医者の真意は患者にはわかりませんが、患者には医者が言った言葉がすべてです。
このことから、僕は東京で検査を受け、晴れて?ADHDだということが発覚しました。
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