発達障害はゲーム依存になりやすい。8つの原因と治療方法
発達障害はひとつのことに集中する能力が高く、それはときに世界を変える大発見をしたり、逆に無駄なことに集中してしまい、時間を費やしてしまうことがあります。
その代表的なのが、ゲーム依存。
発達障害はその特徴からゲーム依存になりやすい傾向があり、ゲーム廃人になった人は、じつは発達障害だったという例が多いのです。
今回は、発達障害のゲーム依存について、なぜ依存してしまうのか、ゲームしているときの気持ち、治療方法をご紹介します。
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発達障害はゲームに依存しやすい
ゲーム廃人という言葉があるほど、ゲーム一時期ムに熱中してしまう人は多いです。
僕もADHDの発達障害ですが、一時期ひきこもりになっているとき、起きているときはほとんどの時間ゲームをしていたことがあります。
ひきこもりから抜け出すのが遅ければ、ゲーム廃人になって倒れていたかもしれません。
ゲームに依存してしまう人は、じつは発達障害が多いのではないかと言われています。
・発達障害者は自己肯定感が低く、そのため現実逃避できるゲームに夢中になってしまう
・学校や職場で疎外感を感じていて、ゲームの中によりどころを求めている
・発達障害は欲望をコントロールするのが苦手なため
・自己肯定感は低いが承認欲求はあるため、ゲーム内で賞賛されたいと思っている
・こどものころから一人遊びが得意で、一人でできるゲームが好き
・興味関心があることには過集中してしまう
・パターンが決まったことをすることが好き
・オンラインゲームは深夜11時~2時がもっとも活発なため睡眠不足に陥りやすく、症状が悪化する
このような理由から、発達障害はゲーム依存になりやすいのです。
ゲームをしているときの気持ち
食べる時間や寝る時間を削ってまで熱中してゲームをしているのだから、さぞ楽しいのかと思われますが、じつはそうではありません。
僕は会社を発達障害の症状から自主退職して、その後無気力になり実家にひきこもってゲームをしていました。
最初のゲームのやり始めのころは確かに楽しいです。
レベル0からどんどんレベルアップしていって、装飾品を豊かにしていって、弱い敵を倒していきます。
そのうち仲間ができて、チームで狩りに行くようになったりと、まるで本当の友達ができたかのように楽しいんです。
「20時に竜の滝で待ち合わせね」といわれると、友達との約束を守るため、その時間までに身支度をして、じっさい、生活にもハリが出ていました。
強い敵を倒せるようになっていくと、他のチームから助っ人を頼まれたり、お礼にプレゼントを貰ったりと、ゲーム内の生活が充実してきます。
このときの充実感は、現実世界では感じられない嬉しさと快感です。
過集中していた
しかし、ゲームの世界でレベルが上がっていくにつれて、やることは増えていきます。
毎日狩りの約束をして、5時間ぶっ通しでゲームをして、また次の約束に向かうなんてこともザラにありました。
僕の役割は仲間を回復するだいじな役割だったので、僕がこないとゲームをすすめられないんですね。
しだいに、役割はプレッシャーになり、ゲームをすることが苦痛に感じられるようになりました。
さらのその気持ちが悪化して、「自分はなにをやっているんだろう?」と、現実世界とのギャップに苦しみ、ゲームをすることがもはや楽しみではなくなっていきました。
そこからは次第にゲームをしなくなりゲーム依存から脱出することができましたが、やはり発達障害の特徴である、過集中の状態であったのだと思います。
ゲーム依存から抜け出す方法
1日の時間の記録をつける
14時起床、15時~18時ネット、17時~27時オンラインゲーム・・・
というように、ノートに1日の時間のスケジュールを書き出してみましょう。
日記のように、毎日とることが効果的です。
最初はなんとも思えなくても、次第にゲームをする時間が減ってきます。
「ゲームの時間がながすぎる」と、無意識のうちに思えてくるんですね。
僕はチラシの裏に書いていましたが、1日10時間もゲームに費やしていることは客観的に見て異常だと気が付くことができました。
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ノルマを決めてゲームをする
これはこどもがゲームをしすぎることを辞めさせる裏技です。
普通は、「ゲームは1日1時間までと約束したでしょ」と、ゲームをする時間を親が決めて、その時間以内に収まるように遊びます。
そうではなくて、「ゲームを1日4時間する」と多めに決めて、その時間は必ずゲームをプレイさせるようにします。
最初は「やったーゲームがたくさんできる!」と嬉しいのですが、数日するとそれがノルマになってきて、苦痛を感じるようになります。
これは人間の心理を応用したもので、決められると苦痛になる、という心理です。
宿題も、やらなければならないからやりたくない。ゲームは、やってはいけないからやりたい。と思うんですね。
そのため、だらだらと時間を決めずにゲームをしないで、今しているゲームのプレイ時間より少し長い時間をノルマにして、毎日ゲームをするようにしましょう。
ゲーム以外に興味関心がもてることを探す
発達障害は、一度興味をもつとそれをとことんまで集中して貫くという特徴があります。
これは研究者や起業家などに多く、ひとつの才能でもあります。
しかしそれが、ゲーム依存となると、せっかくの才能を無駄にしています。
ゲーム以外に、なにか夢中になれることを見つけるのが、根本的なゲーム依存からの脱出になります。
僕がゲームの次に夢中になったのが、株式でした。
ちょうどゲームで課金をしすぎてしまってお金がなくなってしまったので、株をして取り返そうという興味関心が出たんです。
株の本を読み漁り、チャートを1日中眺めて、これまた過集中に陥りました。
でも、ゲームのように身がないものと比べて、お金になるものなのでよかったと思います。
カウンセリングを受ける
ゲーム依存症は、かならず心のどこかに闇を抱えています。
現実がつまらなく、ゲームのように自分が主役に慣れないので、現実を嫌っているだけです。
カウンセリングでは、自分でも気が付いていない気持ちに気が付け、新しい発見ができます。
僕はカウンセリングを受けていて、気が付いたことがありました。
ゲームに夢中になっていたのは、退職した会社での自分のミスを忘れたい、親が失望している顔を思い出したくない、次の仕事を考えたくないという、3つの気持ちからでした。
ゲームが好きなんではなく、たんに自分から逃げたかったんですね。
その裏に隠されている自分の気持ちに気が付き、素直に納得することができると、すとんとゲームから遠ざかります。
筋トレ、スポーツをする
ゲームをしていると当然のように外に出なくなり、薄暗い部屋に閉じこもることになります。
すると、体も変調をきたしてきます。
日光を浴びないのでセロトニンやビタミンBなどの栄養が不足してしまいます。
そこで、筋トレをしてセロトニンを体中に分泌させることが効果的です。
セロトニンが増えると、興味関心をもつ力が増え、ゲームにばかり集中することが少なくなります。
体力がついてきたら、こんどはゲームではなく本物のスポーツをすることがおすすめです。
僕は今フットサルの社会人クラブに加入していますが、2週間に1回ボールを思い切り蹴って、チームプレーを楽しんでいます。
ゲームでは味わえない体の疲労や達成感、チームメイトと顔をみて喜び合う瞬間は、外に出ないと分からないものです。
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