発達障害で生きていく。

ADHD優位のアスペルガーで、LD学習障害もある35歳のおっさんです。息子も遺伝して発達障害です。文献を読み漁り、発達障害は限りなく完治に近い、治すことができると確信しました。このサイトは、治す情報など、発達障害のさまざまな情報を発信していきます。

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発達障害が不器用すぎるのは発達性協調運動障害の可能性がある

      2017/11/05

発達障害の特徴として、手先が不器用で、その不器用さからコップを割ってしまったりということがあります。

これは、たんに不器用なだけではなく、「発達性協調運動障害」という障害の可能性があります。

ADHDは発達性協調運動障害の併発率が50%とされており、半分の人が不器用は障害である可能性があります。

今回は、発達障害はなぜ不器用すぎるのか、発達性協調運動障害について、治療方法をご紹介します。

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発達障害は不器用が多い

僕はADHDとLD学習障害の発達障害ですが、手先がすごく不器用です。

大人になった今は訓練してだいぶましになりましたが、こどものころは笑っていられるレベルではなく、本当に大変でした。

 

例えば、制服のボタンをとめるのに5分かかる。

靴ひもが結べないのでガムテープでとめていた。

 

お箸がもてないので、学校ではいつもスプーンを使わせてもらっていたなどです。

なぜこんなにも不器用なのかというと、「発達性協調運動障害」であろうことが分かりました。

発達障害者は発達性協調運動障害が多いそうで、手先が不器用だったり、体の動きがへんだったり、運動音痴だったりするそうです。

 

発達性協調運動障害について

発達性協調運動障害とは、物事を行う動作を、足や手といったように、同時に連携して動かすことができない、困難が生じるという障害です。

例えば、縄跳びはジャンプする足の動きと、縄を回す手の動き、この2つの動きを同時にこなして縄跳びをすることができます。

 

この2つの動きが連動することを「協調運動」といいます。

協調運動はほぼ無意識に体でおこなわれますが、発達障害は、この協調運動が苦手なこと人が多いというデータがあります。

 

確かに、僕は35歳のおっさんになった今でも縄跳びが苦手で、縄跳びを連続で飛ぶことが苦手です。

なんとか飛べても4回あたりで足にあたって、たどたどしくなって終了してしまいます。

 

二重飛びや交差飛びなんて、1回すらできません。

発達性協調運動障害の診断は受けていませんが、自分ではグレーゾーンだなと思っています。

発達性協調運動障害は、「MABC-2」や「JPAN」というテストによって診断がくだされます。

 

粗大運動と微細運動

発達性協調運動障害は、粗大運動と微細運動が苦手であるという特徴があります。

人間がもともともっている運動能力で、歩く、走る、寝返りをうつなどの、基本的な動作のことを粗大運動といいます。

 

微細運動は、その名の通り、小さい筋肉が動いて動作する運動です。

例えば、はしをにぎる、字を書く、コップをにぎるなどは、手の細かい筋肉が動いておこる微細運動です。

 

粗大運動はもともと持っている先天的な能力であり、微細運動は生まれた後の環境で発揮される、後天的な能力になります。

そのため、粗大運動ができるようになってくると、微細運動ができるようになっていき、だんだんと微細運動が複雑化していくという段階をふんで、人は成長していきます。

 

発達障害は、とくにこの微細運動が苦手とされており、手先が不器用で、ふつうの人が簡単にできることが、頑張らないとできないということが起こります。

微細運動と粗大運動が同時に苦手な場合もあり、この場合は運動音痴に拍車がかかり、体の動きがぎこちないなどといった症状があります。

 

原因と発症率

発達性協調運動障害がおこる、確かな原因はいまは解明されていません。

さまざまな説はありますが、母親の栄養不足やサプリ摂取による胎児のころの影響、早産、平均体重より体重が軽く生まれた場合、脳の影響などが原因にあるといわれています。

 

発症率は5~6%ほどで、クラスに1人ほどいる計算となります。

僕がそのクラスに1人はいる、致命的に運動音痴なやつだったと思いますが、これには理由があります。

 

発達性協調運動障害は女性より男性のほうが発症率が高いというデータがあるためです。

学生のころだと、運動音痴だとどうしてもてないので、悔しい思いをしました。

 

発達障害と発達性協調運動障害の関係

発達障害と、発達性協調運動障害は密接な関係があるとされています。

発達障害の症状で、不器用であり、物を壊してしまう、物にぶつかってしまうことが多いという特徴があります。

 

これは発達障害の症状かと思われていますが、じつは裏に発達性協調運動障害が潜んでいるケースがあります。

発達障害と発達性協調運動障害は併発するケースが多く、この原因には2つのなんらかの要因が関係しているのではないかと推測されます。

 

とくに、ADHDは発達性協調運動障害を併発して発症する確率が、50%と高い割合になっています。

通常5~6%ほどの発症率なので、その10倍ということは、発達障害との関連性を疑うことはできない状態です。

 

発達障害だと不器用が悪化しやすい

発達障害と発達性協調運動障害は相性が悪く、不器用なのをさらに不器用に悪化させやすいという特徴があります。

僕の場合は、ADHDは興味がないことは一切しない、チャレンジ精神もないということから、苦手なことはしない。

 

できないから苦手なことが治らない→大人になっても治らず不器用なまま、という場合があります。

発達障害の症状が、発達性協調運動障害に拍車をかけているんですね。

 

自閉症スペクトラムの友達は、30歳になった今でもはしがまったく使えず、すべての料理をスプーンとフォークで食べています。

そばなんかもフォークを持参して食べるので、はたから見るとちょっとおかしな印象を与えてしまいます。

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発達性協調運動障害の赤ちゃん・幼児に見られる特徴

発達性協調運動障害は、5~6歳ほどの、粗大運動の成長が収まり、微細運動が顕著に表れるころからわかってきます。

5~6歳のころ、同年代の子どもと比べて動きがぎこちなかったり、できなかったりするころがあると、疑惑の可能性がでます。

5歳未満のときは、まだ微細運動は成長しきっておらず、発達性協調運動障害かどうかを判定することは難しいです。

 

・寝返りがうてない

・はいはいで転んだりとうまくできない

・母乳の飲みが悪く、飲もうとしている割にあまり飲めていない

・飲み込むのが下手で、離乳食を食べさせるとつまってしまう

・歩き方が特徴的で少しおかしな動きをする

・ボタンをはめることができない

・何もない平らな道で転ぶ

・じゃんけんがぎこちない

・手を使って数字を数えるのが苦手

・スプーンでうまくご飯を食べることができない

・はさみが使えない

 

小学生に見られる特徴

・字が汚い

・鉛筆の筆圧を調整するのが苦手で、字が濃すぎたり薄すぎたりする

・マス目、行のなかに字を収めることができない

・消しゴムをかけるとき、圧力がありすぎて紙を破いてしまう

・はしがうまくもてない

・階段を登る、下るのがぎこちなくつまずく

・ボール遊びが苦手で、ボールを持つのがぎこちなく、投げるのが下手

・コンパスが使えず、円が描けない

・縄跳びができない

・足が遅い

 

大人に見られる特徴

・スキップができない

・はし使いが下手

・パソコンのタッチタイピングが苦手で、指1本1本で打つ

・階段を降りるとき手すりを使う

・電車やバスで立っているとき、つり革なしでは立っていられない

・ミシンや縫物など、指先を細かく使う作業が苦手

・重いものを持ち上げられない

 

不器用の改善方法

手先が不器用な発達性協調運動障害は、トレーニングをすればある程度は治るとされています。

とくに症状が軽度な場合は、日常生活に支障をきたすほどではない、ちょっと不器用なんだよね、くらいにまで改善することができます。

 

トランポリンで全身のバランスを鍛える


RIORES (リオレス) トランポリン 102cm 耐荷重110kg 家庭用 (スカイブルー)

 

発達障害の治療の訓練に、トランポリンは欠かせません。

とくにADHDは、多動と不注意をトランポリンで全身を動かすことで抑えられることがデータで証明されています。

 

なので、僕は朝起きてから10分間トランポリンをしてから会社に行くようにしています。

トランポリンの効果の有効性は、「実践すれば必ず治る発達障害の治療法。順番にそって実行しよう」をご覧ください。

 

イメージトレーニング

不器用な人はそもそも、その動作をするイメージができていません。

はしを動かすことにしても、どの指のどの部分ではしを動かしているか。

 

どのくらいの感覚で指を動かしていて、どこの筋肉が動いているかをよく観察して、脳内で動画のように再生して動きをイメージできるようになりましょう。

うまいひとの真似ができるようになればいいんです。

 

はしの持ち方、使い方を具体的にイメージできるようになると、その動きを脳が覚えるので、あとは体に刻み込むだけです。

ゆっくり脳内イメージと指先をマッチさせていきましょう。

 

料理

小学生になったら、積極的に料理のお手伝いをさせるようにしましょう。

料理には手先を使うさまざまな動作がふくまれます。

 

切る、こねる、運ぶ、まぜる、成型するなど、どれも手先と脳に刺激を与える動きです。

じっさい大人でも、料理ができる人は器用で、料理ができない、しない人は不器用な人って多いですよね。

 

あれは料理ができないのではなくて、しないから不器用でできないだけです。

簡単な料理からでもはじめていけば、手先と脳のトレーニングになります。

 

遊びながらトレーニングしよう


遊んでいるうちに手先が器用になる!発達障害の子の指遊び・手遊び・腕遊び 感覚統合をいかし、適応力を育てよう3 (健康ライブラリー)

 

発達障害のための、手先の不器用さを遊びで改善しようという本です。

僕の息子も発達障害が遺伝してしまったので、現在僕と息子の2人で、この本を読みながら、訓練としてではなく、楽しく遊びながら手先のトレーニングをしています。

 

イラスト入りなのでやり方はわかりやすく、食べ方の悩みやトイレの悩みなど、悩み事にトレーニング方法が載っているところが便利です。

大人になってからだと不器用さを治すのには時間がかかりますが、こどものうちならまだ改善の余地は十分にあります。

早めに療育して、不器用さを治していきたいですね。


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