発達障害で生きていく。

ADHD優位のアスペルガーで、LD学習障害もある35歳のおっさんです。息子も遺伝して発達障害です。文献を読み漁り、発達障害は限りなく完治に近い、治すことができると確信しました。このサイトは、治す情報など、発達障害のさまざまな情報を発信していきます。

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家族や職場から発達障害が理解されない苦しさと憤りの気持ち

      2017/11/13

発達障害を持つ人が一番苦しいと感じるのは、周りから理解されないことです。

ぼくも自分が発達障害だと分かる前は特に、周囲から理解されないと感じることが多かったです。

今回は、そんな発達障害の理解されない苦しみや気持ちについてご紹介します。

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なぜ発達障害は周りの人から理解されないのか

まず、発達障害は見た目には分かりづらいというのが理由の一つです。

端から見れば通常の定型発達の人と何ら変わりはありません。

 

そして、軽度だと知能的にも遅れはないので、言っている言葉の意味もちゃんと分かります。

なので、考え方や感じ方も同じはずだと思い込まれてしまいます。

ですが、ぼくたちの世界は定型発達の人とは全く違うものなんです。

 

発達障害は脳の作りが違う

発達障害は脳の中枢神経に障害があるために起こるといわれています。

中枢神経とは、体中にある神経がつながっている所で見たり聞いたり触ったりという感覚や運動神経、感情など、あらゆる感覚をコントロールしています。

 

この中枢神経が普通と違うということは、身体全ての感覚が定型発達の人とは異なるということです。

もしかしたら、同じ物を見ていても全く違うように捉えているのかもしれません。

ですが、見た目には違うところがないので、同じ物を同じように感じていることが前提で話をされます。

 

発達障害を持つ人は10人に一人

日本はほぼ単一民族なために、黙っていても相手の考えることがわかる「空気を読む文化」が根付いていると言われています。

人と話すときには、無意識に相手と自分が「同じ」であることを前提としているわけです。

 

発達障害を持つ人の割合は10人に一人といわれています。

これは決して少ない数ではありません。

 

ですが、9割の定型発達者の方が圧倒的多数です。

9割に同じ考え方が通じるのだからあと一割にも通じるだろうと考えられてしまいます。

 

発達障害の認知が広まってきたのは最近のこと

ぼくが子供の頃には、発達障害という言葉は全く聞いたことがありませんでした。

世間一般や、学校の先生など教育現場でも認知度はかなり低かったと思います。

 

知られていたとしても、知的障害のない軽度発達障害は大した問題でないと捉えられていたようです。

今でこそ広く知られるようになってきた発達障害ですが、まだまだ正しい認識は広まっていません。

単に「変わった人」「よくわからない人」と捉えられて、避けられてしまうことも多いです。

 

こんなときに理解されない

ぼくも今までに、周囲から理解されないと感じたことはたくさんあります。

 

どんなに注意してもミスを繰り返す

ぼくが発症しているADHDの特徴の一つに「不注意」があります。

どんなに気を付けていても、多方向に注意が向けられずケアレスミスを繰り返してしまいます。

 

一つ失敗をしたら同じ失敗はしないようにしようと思うのですが、すると違う所に注意が向かなくなり、そこで失敗をしてしまいます。

そして今度はそちらを注意しようとすると最初の方に意識がいかなくなり、失敗を繰り返してしまいます。

 

それを周囲からは「注意する気がない」「人の話を聞いていない」などと言われて、ときには怒鳴られたこともありました。

すると、怒られたことで緊張と焦りが生まれさらにミスを併発する、という悪循環に陥っていました。

怒られても怒られても、自分でもどう対処していいかわからず、非常に苦しかったです。

 

会話が聞き取れない

ADHDは脳のワーキングメモリが少ないので、会話の意味を読み取れないことがあります。

ぼくも話の内容を瞬時に判断して答えるのが苦手です。

特に大人数での会議では、会話を内容を理解することができず、苦労しました。

 

必死に聞いてメモを取ろうとするのですが、いまいち要点がつかめず、何を書いていいのかわからなくなってしまいます。

一生懸命聞こうとはしているのですが内容が頭に入ってこず、発現を求められても何も言えないために、ここでも「話をきいていない」とよく怒られました。

 

また、集中が続かないというのもADHDの特性なので、話が長くなるとつい他のことを考えてしまいます。

なので、「話をきいていない」という説教が長くなって集中力が持たず、ボーっとしてしまい更に怒りをかうというのも頻繁にありました。

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真面目にやtっているつもりでも「やればできるはず」「怠けている」と言われる

特に小中学生時代によく言われたのがこの言葉です。

ぼくは子供の頃は多動性が今よりも強く表れていて、授業中もよくふざけたり遊んだりしていて先生に怒られていました。

 

それでも、席を出歩いたり授業を止めてしまうほどではなかったので、よくいる落ち着きのない男子として扱われていました。

今思えば、小学生のぼくにとっては45分の授業はとても長く、集中力が持たなかったのだとわかります。

 

また、ぼくは読字障害もあるので、黒板の字が読みにくくてノートもロクにとれませんでした。

けれど全く読めないわけではなく落ち着いて時間をかければ読めるので、先生や親から障害があるとは思いもされていなかったようです。

 

ぼくにとって学校の授業は、意味がわからずとても退屈なものでした。

ですが、それを先生や親に訴えても「授業をきいていないからだ」「怠けず勉強すればわかるようになる」と全く取り合ってもらえませんでした。

 

周囲から理解されないと起こる二次障害

周囲の人から理解されないことがストレスとなり、鬱や不安障害など別の障害を持ってしまうことを二次障害と言います。

発達障害者は自己肯定感の低い人が多いです。

 

きっとぼくと同じように、幼い頃から周りに理解されないことが多かったためでしょう。

自分でもどうして自分が人と違うかわからず、努力しても上手くいかないため「みんなと同じようにできない自分はダメな奴なんだ…」と自分を卑下する傾向があります。

 

そこに更に「どうしてできないんだ!」と叱責されると、ますます落ち込んでしまいます。

その上、感情のコントロールが下手という特性もあるので、一度落ち込むとなかなか気持ちを切り替えられません。

 

理解してもらうために

ぼくたち発達障害者もただ「理解されない」と嘆くばかりでなく、理解してもらうための努力が必要です。

大人になってから発達障害と診断された人は、長い間「自分はどうして人と違うのか」と悩んできたと思います。

 

それは「周りと自分が同じ機能を持っている」ということが前提の悩みです。

同じ機能が同じように使えるはずなのに、何故か色々なことが上手くいかないから、自分は劣っているんだと感じてしまいます。

 

ですが、発達障害を持つ人は、そもそも脳の動き方が定型発達の人とは違います。

もともと同じ土台で比べられるものではないんです。

 

周りと同じやり方で同じことをしようとするから上手くいかないのであって、自分の特性にあったやり方さえわかれば、できることは格段に増えます。

まずは、自分が一番自分の特性を理解すること、そしてその特性に合ったやり方を考えることが大事です。

発達障害にも色々なタイプがあり、同じASDやADHDでも個人差が大きく、一纏めにすることはできません。

 

自分がどんな特性を持っていて、どんな風に対応が自分に合っているのか、色々な方法を試して探してみましょう。

自分が発達障害を持っているのかもしれない、と思っている人は一度病院で検査を受けてみることをお勧めします。

一つ、自分を理解する切っ掛けになるかもしれません。


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